日本インテリア学会 第32回大会(2020年10月25日開催)研究発表梗概集が届きました。その中で我家をテーマにした研究発表が行われました。発表者は、森川弥生氏/牧尾晴喜氏で研究テーマは「ヴォーリズ設計の岡家住宅の現状と内装にみる和洋折衷について」というものです。
経緯・内容については、8月1日に我家を訪問された森川さんは、当初、ヴォーリズ建築における泰山タイルの使用事例を研究テーマとして、我家を訪問されたのですが、見学されるうちにヴォーリズの和風建築(和洋折衷)の様式に深く関心を持たれ、来日してから30年以上、日本人の住まい方に寄り添ってきたヴォーリズが、和風建築を自身の建築言語にいかに取り入れ内装に昇華したかを考察され、最後にまとめとして「岡家住宅は一見すると純和風住宅だが、ヴォーリズが長年日本に暮らす中で、日本の風土や建材、意匠について深く理解し、当時の日本人の暮らし、宗教、独特の嗜好に徹底的に寄り添う形で和風住宅を繊細にアップデートさせた建築であることがわかった。本住宅設計の2年後、戦時色が濃くなる日本でヴォーリズは一柳米来留として日本に帰化し、晩年も日本各地に建築作品を残している。なかでも岡家住宅はヴォーリズの日本愛と独特な意匠の試みがディテールにあふれる貴重なたてものである。」と結ばれています。